じわり、地下水、何年モノ? 福島県沿岸域の調査事例
福島県沿岸域の地下水や湧水、自噴井を対象として、クロロフルオロカーボン類(CFCs)や六フッ化硫黄(SF6)を測定して滞留時間を指定した結果、湧水と地下水の滞留時間は約15年~45年の範囲、自噴井の滞留時間は約50年~75年の範囲を示し、相対的に自噴井の滞留時間が長いことが明らかとなりました。また、自噴井の多くはNa-HCO3型の水質組成を示し、二酸化ケイ素(SiO2)濃度が高いことから相対的に長い滞留時間を有する水質の特徴を有しており、滞留時間の推定値は水質の特徴とも矛盾がありませんでした。
湧水と地下水の滞留時間に比べて、自噴井の滞留時間は相対的に長く、約50~75年の範囲を示すことがわかりました。