同位体環境学がえがく世界

同位体でわかること

縄文人の集団間の移動をストロンチウム同位体比から調べる

縄文人は、約16500~2300年前の日本で、狩猟・採集・漁労をなりわいとしていました。社会的な風習として、故意に歯を抜く抜歯風習がありました。歯を抜く二つのパターンは、縄文人の移動と関係があると考えられてきました。この仮説を検討するために、吉胡貝塚から出土した縄文人の歯と骨のストロンチウム同位体分析を行いました。

結果として、抜歯と移動に関係がないことが明らかとなりました。一方で、出土した縄文人には、子どものときから住んでいた在地者と、子どものときに北の地域で生まれ育った移入者がいることがわかりました。性別でみると、男性も女性も集団間を移動していたことが推定されました。このように、古人骨を分析することで、先史時代の人の移動について復元することができます。

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