同位体環境学がえがく世界

同位体でわかること

海水の由来の変化から日本海の知られざる歴史を解き明かす

海水のネオジム同位体比は、海域ごとに特徴的な値を持っているため、海水のネオジム同位体比を分析することで、海水の移流や海水の混合を化学的に捉えることができます。現在の海洋であれば、ネオジム同位体比を用いなくても、物理観測やより簡便な化学分析からもこれらの海水の移流や混合を捉えることができますが、過去の海洋ではこれらの現象を捉えることのできる方法は限られます。

海底堆積物から産出される魚歯・骨片化石は、堆積当時の底層水のネオジム同位体比を記録しており、過去の海洋で起こった海水の移流や混合を解析できる非常に強力な化学トレーサーの一つです。この化学トレーサーを日本海で得られた海底堆積物に初めて適用し、日本海の閉鎖史を解析した研究について紹介します。

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